←左横 ところどころに御本が浮かんでいます。
←後ろ 初夏にふさわしいすっきりとした後ろ姿に、御本が趣を添えています。
ご紹介の抹茶茶碗 昔懐かしい不思議な香りといえば、早春なら梅。 初夏なら橘(たちばな)、あるいは藤。 上品な良い香りに包まれたとき、あなたは何を思い出すでしょうか。 都から遠く離れた太宰府に赴任(727年)した大伴旅人(おおとものたびと)へ 「都を思い出しませんか?」と詠みかけたのは大伴四綱でした。 藤波の 花は盛りに なりにけり 平城の京を 思ほすや君 (読み) ふぢなみの はなはさかりに なりにけり ならのみやこを おもほすやきみ 大伴四綱(おおとものよつな) 万葉集巻3 330 旅人は731年には大納言に昇進し、都に帰ることになりました。 それまでの間、筑紫歌壇の力となり、 山上憶良(旅人より少し前の725年に太宰府赴任)らとともに 当地へ万葉の文化を花開かせる重要人物となりました。 ご紹介の藤の花の抹茶茶碗で一服したら、 思い出話を一人ずつしてみるというのも一興では。 心がやすまり、もっと素敵な明日が近づいてくるのではないでしょうか。 あの、万葉の歌人-大伴旅人のように。